PARCO MUSEUM

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気になる展覧会の内容をご紹介。

会場は、”思いを伝える”という行動から喚起される「心細さ」、「高揚感」、「切なさ」、「感動」、など8つの状態を、インタラクティブなインスタレーションと、それを包み込むような言葉によって構成され、訪れた人が再体験、再確認、できるようになっています。

たとえば、こんなインスタレーション。
題名「心細い平均台」

人が感謝の思い、本当の気持ち、謝罪の気持ちなどなど、大切な、あるいはふとした思いを伝えるとき、その、伝えるという行為において、わき起こる不安、心もとなさ、怖さ、を、「心細い平均台」というインスタレーションで表現します。

展示された、心細い平均台は見るだけでも、心細く、伝えることの難しさ、そして反対に伝えられたときの喜び、奇跡を感じられるのですが、
実際に、来場者がその平均台を渡ったり、その様子を他の来場者が見ることで、より、その実感を楽しんでもらえたらという狙いが作者にはあります。

会場を包み込むような、たくさんの“言葉たち”も見所です。
題名「メッセージボトル」

夜明け前
マジックブルーの海に
たくさんの
届かなかった思いが
打ち上げられるという
それは思いの墓場なのか
それは心の荒野なのか
その白い浜辺に
今日も誰かの
残念ながら届かなかった思いが
うちあげられるのです
色とりどりのメッセージボトル
ボトルに入れたりするから
届かなかったんだよ
しまい込んだりするから
波にゆだねたりするから
たゆたって迷子に
なってしまったんだよ 
(本文一部抜粋)