2001/1/19(fri)-2/12(mon)
10:00am-8:30pm(入場は8:00pmまで) ※会期中無休

最終日 2/12(mon)は7:30pmにて閉場
*イベント混雑時は閉場することもあります。


料金一般500円 学生400円 (中学生以下無料)
(問)03-3477-5873(パルコギャラリー)
主催:パルコ 
協賛:ギャラリー 小柳、東京カラー工芸社
協力:P3 art and environmentnt

 

スライドトーク
2月3日(土)3:00pm〜
料金:500円(入場料込み)
会場:展覧会場 (渋谷パルコ・パート1・8F)
*チケットは1月19日(金)より会場にて取り扱います

作品集発売
作品集 『鳥を見る』 ハードカバー/定価:3,800円+税
発行:P3 art and environment  
発売:河出書房新社
問い合わせ:P3 art and environment 03-3353-6866
 
 
野口の写真を初めて見たときに誰もが感じるあの違和感。それはイコール、彼女の創造力だと言える。まず、ジャンルが定まらない。写真である、ということは分かるが、ランドスケープとは言えない、なぜならどんなに小さくともその写真の主人公はそこに写る(また写っていなくとも、その)人であることが分かるから。かといって、ポートレートでもない、そもそもその被写体が誰だか分からない。そして、ドキュメンタリーでもない、なぜってレポートされる物語がそこにはないから。強いて言えばそこに写るのは"サシで向き合う対象と人間との関係"。
『フジヤマ』以来3年ぶりの新作発表となるこの個展で、そんな野口の語り口はより多層性を帯び始めているようだ。「どんな場所でも、あらゆる何処になりうる瞬間がある」という彼女の夢は、NYやブラジル、マイアミなど世界中の自然やその地を歩む人々の姿を捉えるた『ドリーミング・オブ・バビロン』で逆説的に表現され、また『新しい島』ではアムステルダム沖の埋め立て島とそこで作業する人を、『果たして月へ行けたか?』ではブラジルの道をなにかをかついでひたすら前に進む人物の姿を写し、彼女が 目撃した各地標軸上での情況がつぶさに記録されている。
野口の写真は見る者全てにこう問い掛けているような気がするのだ。今、自分が踏みしめているその場所を心の地平に刻んで歩んでいるか?と。もしくは、月を見上げることはつまり自分という存在を月が照らしてくれているに等しいと気付いているか?と。彼女の写真を見るときに感じる違和感の原因、 それは単にジャンルの不特定さだけではなく、重要な何かを感じ取るための回路に触れる感覚、なんじゃないだろうか。そこには誰も見たことのないユートピアなど写ってはいない。でも大丈夫、少なくとも"見失っていた自分の場所"を思い出す手掛かりなら教えてくれるはずだから。
富田秋子(スタジオ・ボイス編集部)
 

1971 埼玉県大宮市生まれ
1996 東京都日の出町アーチスト イン レジデンスに参加
1998 ACC(Asian cultural council)の個人フェローシップ
  にてニューヨークに滞在
1999・2000
  Rijksakademie(アムステルダム)にゲストとして
  滞在
 
 
 
主な展覧会に

個展

1995 「潜る人」 ギャラリー楽風、浦和
1996 「創造の記録」 ガーディアン・ガーデン、銀座
1997 「フジヤマ」 P3 art and environment、四谷
1998 「Seeing Birds」 Wohnmascine、ベルリン
1999 ギャラリー小柳、銀座

グループ展
1998 「Tokyo Fashion Story」 パルコギャラリー、渋谷
  「GEL」 D'AMELIO TERRAS、ニューヨーク
1999 「プライベートルーム?」 水戸芸術館、水戸
  「New Land」 kunstverein Wiestbaden、ウェスバーデン(ドイツ)
2000 「Japan medium light」 montevideo、アムステルダム(オランダ)
   
 
2001年予定

個展


2月 「Did he reach the moon?」 D'AMELIO TERRAS,
  ニューヨーク
7月 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

グループ展

9月 Heyward Gallerly,ロンドン,
 
 
 

野口里佳・今までの作品シリーズ

●創造の記録 1993〜1996
●潜る人 1995
●鳥を見る 1997
●フジヤマ 1997
 
 
     
  > >>   << < > >>   << < > >>   << < > >>   << < > >>   << < > >>   << <