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Yoshinori NIWA solo exhibition 丹羽良徳 「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」

Yoshinori NIWA solo exhibition
丹羽良徳 「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」

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 本展「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」は、丹羽がテーマとして扱い続ける「労働」「経済」および「集団決定」に対しての疑問の投げかけを日常のファンクショナルなメディアを使って表現する。


 その試みは彼の行動的で挑戦的なこれまでの作品(トルコの首都イスタンブールの外 貨両替所が点在する地域を徘徊しながら、文字通り手持ちのお金が尽きるまでユーロとトルコリラを 無意味に両替し続けるパフォーマンスを記録した映像作品「イスタンブールで手持ちのお金がなくなるまで、トルコリラとユーロの外貨両替を繰り返す」(2011)や未だ共産主義の色が残るルーマニアで共産主義時代を知らない若者に共産主義者を胴上げしてもらおうとするパフォーマンスを記録した映像作品「ルーマニアで社会主義者を胴上げする」(2010)など)でも一貫されており、自らに課した労働のように敢えて不条理な行いや無益な行動に出ることで、社会で広く共有される様々な通念や合意を再更新しようとする。近年は、プロジェクト型の映像作品だけでなく、言語そのものが機能する場に注目しネオンや新聞広告という形式の作品制作も行っている。近作のネオン作品「誰も行きたくない場所へ全員で意志で向かう」(2016)は今回の展覧会タイトルと同様に他者の考えを忖度しすぎるあまりに集団の決定することがそれぞれ個人の意思に反するコミュニケーション不全を扱う。


 今回の展覧会では新作として現代の日本、または恐らく自身に対して丹羽が問いかける「想像した未来には到達しないと想像している」や「会社の予算でゴミを購入する」「生存を維持するためにやむえず行う作業」といった言葉を使ってネオンやミックスドメディアが新たに制作、発表される。会場全体も大きなインスタレーションとしての表現の場になる見込みだ。


 足元をすくうような言葉でありながらなぜかポップなスローガンとして機能する強さと時代性を秘めた丹羽言語。それは皮肉にも力を失いつつある商業コピーの代わりを担う逆説による優れた生活への誘惑にも見えてくる。消費と生活と労働の無限ループを突きつけることにより、社会の共同幻想を脅かし、新たな思想、思考を生む発火材になろうとする、アート本来の概念を更新させて行く役割を果たそうとしているようにも見える。

Yoshinori NIWA solo exhibition 丹羽良徳 「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」

2019/04/19 (金)  - 2019/05/07 (火) 

Yoshinori NIWA solo exhibition
丹羽良徳 「誰も要求していない計画に全会一致で合意する」

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