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Coco Capitán Exhibition「Naïvy」
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話題のスペイン人アーティスト Coco Capitán(ココ・カピタン)の展覧会「NAÏVY: in fifty (definitive) photographs」を催します。コロナ禍の 2020 年、ロンドンを皮切りに、昨年アムステルダムに巡回した個展「Naïvy(ナイーヴィー)」を踏襲した待望の日本初個展となります。本展では、常に進化し続ける彼女の写真家としての活動を軸に、先ごろ完結した「Naïvy」シリーズの完全版となる50点の写真作品を、カピタンが自ら制作したさまざまなファウンド・オブジェとともに初公開展示します。
2022年4月15日(金)~5月9日(月)
PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F 東京都渋谷区宇田川町15-1)
11:00~20:00
※入場は閉場時間の30分前まで / 最終日は18:00閉場
※混雑状況により事前予約や整理券配布となる場合がございます。
※感染症対策や天災等の諸事情により入場者数の制限、営業時間の変更および休業となる可能性がございます。
※イベント内容は予告なく変更となる場合がございます。
800円(税込)
未就学児無料
PARCOポイント プレミアムステージの方は入場無料
PARCOポイント レギュラーステージの方は入場料半額
※ポケットパルコのマイページにてご自身のランクをご提示ください
※ご本人様に限ります
※他割引サービスとの併用不可
パルコ
パルコ / 亜洲中西屋(ASHU)
展覧会オリジナルグッズ
・NAÏVY T-shirts (White) XS/S/M/L/XL
・LOST T-shirts (Black) XS/S/M/L/XL
・NAÏVY LongSleeve T-shirts(White) S/M/L/XL
・LOST LongSleeve T-shirts(Navy) S/M/L/XL
・LOST Hoodie S/M/L
・LOST Totebag
・LOST Cap
・NAÏVY Scarf
・NAÏVY Socks (White)
・LOST Socks (Red)
・LOST Cardholder
・LOST Mug Magnet (A/B/C/D)
・Postcard (A/B/C/D)
・Poster
ネオシルクスクリーンポスター
写真集「NAÏVY」
本展覧会を記念した日本初の写真集「NAÏVY」。
会場にて先行予約受付中(先行予約特典オリジナルステッカー付)。
本展覧会に展示された写真作品50点を全て掲載した日本初の写真集。 写真作品50点のほかに、ココ・カピタン自身の手書きステイトメント、 レーナ・フリッチュ博士(イギリス、アシュモレアン美術館の近代美術キュレーター)の寄稿文も掲載。
[価格] ¥4,400- (tax in)
[仕様] 判型221mm×221mm 上製 108p
[刊行] PARCO出版
※2022年初夏 全国書店発売予定
「Naïvy」
「Naïvy」は10年以上にわたってカピタンを魅了し続けています。冒険、帰属、無垢の喪失といったテーマを扱うこのシリーズは、カピタンの“Lost Naïvy(迷子のナイーヴィー[ナイーヴなネイヴィー])”であるセーラーたちが住む、想像上の海の世界にささげたものです。しかし、彼らは私たちが知っているようなセーラーではありません。第二次世界大戦期のアメリカの伝統的なセーラー服を着ていますが、その下半身は裸で、集団への帰属と個人主義者の自由の両方を望むという矛盾を体現しています。これは、遊びと危険、自由と陥穽、祝祭と悲歌、懐旧と未来への怖れの間で揺れ動く世界において、「Naïvy」を貫く多くの二元性のひとつに過ぎません。カピタンの写真に登場する人物は、不器用で未熟な人間臭さを持ちながら、同時にほとんど神話的でもあり、水中できらめくその四肢は、多様な性を行き来する謎めいたマーピープル(水中人)の姿に似ています。作品『Swimming Pool in a Boat, Caribbean(ボートの中のプール、カリブ海)』(2020年)の、天使のような2人の子供たちの無邪気さは、カスパー・ダヴィド・フリードリヒの『雲海の上の旅人』(1818年頃)のようなロマンティックな哀愁を湛える『Lost Sailor Looking at Horizon(水平線を見つめる迷子の船乗り)』の後ろ姿と強烈な対をなしています。彼はその指を、未来への期待で握りしめようとしているのか、それとも絶望のあまり広げようとしているのでしょうか。
カピタンが描く無人の風景も同様に、私たちの心を揺さぶります。『Last Fruit at Midnight(真夜中の最後の果実)』では、枝から垂れた一つの果実が、真夜中の漆黒の背景の中心に配置され、死後の世界を暗示しています。一方、『Tying a Boat to a Rock(岩に船をくくりつける)』は、カピタンらしい遊び心が感じられる作品です。一見、荒れた暗い海の上で転覆したように見えるボートは、よく見ると、水浸しの大地に無事係留されたものであることがわかり、恐怖心はたちまち安堵に変わります。しかし、それでも潜在的な危機感は残り続けるのです。
カピタンの写真に見られる気まぐれな情緒性は、展覧会全体を通して、ファウンド・オブジェ(“見出された対象”)の具体的な現実性と対位法的な旋律を奏でます。さまざまな形で刺繍が介在することで、“見出された”アメリカ海軍のセーラー服は、生成変化の過程に晒されます。ファッション写真におけるカピタンの成功にオマージュを捧げ、尚且つ、不在を通じて彼女の写真の被写体を召喚しさえするのです。また本展は、カピタンの実践の新たな要素として、これまで二次元のスケッチだけが発表されていた「Lost Naïvy」の3枚の旗をリアルな実物として展示します。これらの旗は、ますますひび割れていく私たちの世界の中で、より柔軟な、市民権とでも言うべきもの、そして相互信頼を醸成しようとするものです。
近年、写真以外のメディアも試行してきたカピタンですが、このシリーズを完成させるために、暗室に戻り、何時間も費やして、アナログプリントの手法に改めて精通しました。Cタイププリント作品は、カピタンの長年の共同制作者であり友人でもあるジョン・マッカーシーとともに、ロンドンのラビリンス・フォトグラフィックのラボで、すべて手焼きされたものです。マッカーシーはまた、カピタンと写真を結びつけた人物でもあります。無垢の喪失と成熟の折り合いをつけようとする一連の作品の中には奇妙な暗合があります。10年をかけた「Naïvy」の制作は、一人のアーティストであるカピタン自身の成長と進歩の足跡なのです。本展では、シリーズの完成形を、エンディングにつきもののほろ苦いノスタルジアとともに、この素晴らしい若手アーティストの未来に期待を込めて、みなさんにお届けします。
Coco Capitán, Swimming Pool on a Boat, Caribbean, 2020, C-type print
Coco Capitán, Lost Sailor Looking at Horizon, 2010-2022, C-type print
Caspar David Friedrich, Wanderer above the Sea of Fog, c.1818
Coco Capitán, Last Fruit at Midnight, 2010-2022, C-type print
Coco Capitán, Tying a Boat to a Rock, 2010 – 2022, C-type print
Coco Capitán 手書きステートメント
In search for an instruction manual for disappearing; which is very different from non-existing or ceasing to exist. Disappearing is about existing in the margin - very firmly existing, indeed - at the margin of the rest of existence.
「存在しないこと」とも「存在を消去すること」とも全く異なる「消滅」の取扱説明書を探すこと。「消滅」とは、余白に存在することだ……実際、非常に強固に存在している……存在の残余の余白に。
I wanted to be part of club, I wanted to get lost, but not on my own, I wanted to be part of a collective in which everyone was lost & could celebrate this uncertainty.
私はクラブの一員になりたかった、私は思いがけず道に迷いたかった、私は誰もが道に迷っていて、そのあてどなさを祝福できる集団の一員になりたかった。
This became my Naïvy.
こうして私のNaïvyができあがった。
My lost sailors & I in our ship left adrift in the middle of the sea.
海の真ん中で漂流する船の中にいる、私の迷子の船乗りたちと私。
展示予定作品(一部)
Coco Capitán (ココ・カピタン)
ココ・カピタンは1992年、スペイン・セビリア生まれ。ロンドンとマヨルカ島を行き来しながら活動している。2016年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで写真分野の修士課程を優等で修了。彼女のアート活動はファインアートとコマーシャルアートの世界にまたがっており、その作品には、写真、絵画、インスタレーション、散文などが含まれる。上海当代芸術館(上海)で個展「Everything, Everywhere, Everyone, Everytime」が開催中。最近の個展に、「Naïvy」(マクシミリアン・ウィリアム・ギャラリー/ロンドン/2021年)、「Busy Living」(ヨーロッパ写真美術館/パリ/2020年)、「Is It Tomorrow Yet?」(大林美術館/ソウル/2019年)、グループ展に「Infinite Identities」(ハイス・マルセイユ写真美術館/アムステルダム/2020年)がある。作品は、ヨーロッパ写真美術館およびハイス・マルセイユ写真美術館のコレクションに収蔵されている。写真集に『Naïvy』『If You've Seen It All Close Your Eyes』『Middle Point Between my House and China』がある。クライアントは、グッチ、A.P.C.、COS、ベネトン、ナイキ、サムスン、ディオールなど。『New York Times Magazine』『British Journal of Photography』『Dazed』『M Le Monde』『Document Journal』『Vogue』などの雑誌に作品が掲載されている。また、ケンブリッジ大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、オックスフォード大学、マンチェスター芸術学校、ロンドン・サウス・バンク大学、アールト大学などのゲストスピーカーとしても活動をしている。
All images are © Coco Capitán. Images courtesy Coco Capitán Studio.
2022/04/15 (金) - 2022/05/09 (月)
Coco Capitán Exhibition「Naïvy」
PARCO MUSEUM TOKYO