パティ・スミスはミュージシャンであり詩人、そして女優でもある。“パンク・ロックの女王”として認知されている彼女だが、彼女は多方面で色々な芸術と関わり合ってきた。幼少時代のパティは猩紅熱やマラリアにかかったりと、虚弱体質の子供でベッドに寝てばかりということが多かったという。そんな彼女の心の慰めとなったのが読書と音楽だった。聖書、コミック、童話などを読み漁り『アラビアン・ナイト』『柳に風』『ピーター・パン』『若草物語』等の本に熱中した。また、ラジオから流れるロネッツやリトル・リチヤード等のロックン・ロールも彼女を夢中にさせた。ニュージャージーのハイスクールに通う16歳の時、彼女はアルチュール・ランポーの詩に出会う。激しさに満ちた彼の詩とその壮絶な激しい人生は、隣り合わせの死の影に怯えながら悶々と生活を送る彼女の心を解き放った。ランボーを心のヒーローとし、彼女もまた憑かれたように詩作に没頭するようになる。 |
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